アナキン・スカイウォーカーとスローンの出会い、『Thrawn: Alliances』からの一部抜粋


スローンシリーズの著者、ティモシイ・ザーンによる最新作『Thrawn: Alliances』(7月24日発売)の一部抜粋が公開されています。

本作のストーリーは未知領域近くのアウターリムにて”フォースの乱れ”を感じた皇帝パルパティーンが、スローンとダース・ベイダーに調査を任せるというもので、スローンとベイダーの共同ミッションがメインテーマとなります。

小説『Thrawn Alliances』の一部抜粋が公開

以前公開された一部抜粋はスローンとベイダーが皇帝に謁見する場面だったのですが、今回披露された場面はそれよりもさらに過去の時代、かつてのアナキン・スカイウォーカー(ベイダー)がスローンと初めて出会ったときのエピソードが登場します。

アナキンとスローンの出会い

©Lucasfilm

アナキンはナビゲーションのディスプレイを最後に確認する。そしてアクティスを水平線に狙いを定め、ドライブにパワーを装填し…。

突然、R2-D2が警告を発する。「どうしたんだ?」アナキンはそう言うと、眉をひそめ、近くのディスプレイをチェックする。

そのとき、首の後ろから振動を感じた。後方に船が一機。ミディアムサイズの貨物船で、機体は未知のものだった。

それが彼のハイパードライブ・リング近くの軌道上に侵入していたのだ。

「未確認の船に告ぐ。こちらは銀河共和国、アナキン・スカイウォーカー将軍だ。」彼が交信する。「そちらの身分を明かし、目的を伝えろ。」

応答はなかった。もしかすると、銀河の標準周波数を使用していないのかもしれない。

あるいは、これだけの遠くに位置する場所だ。もっと可能性が高いのは、それが銀河の一般言語を話さないかもしれないということだ。

アナキンは口を固く閉じ、貿易言語のリストに目を走らせる。ハットとジャワの貿易言語であれば彼もよく知っていたが、バトゥーはハットの影響下から遠く離れている。Meese Caulfはどうか?彼にもいまいち検討がつかなかったが、しかし、少なくともそれが一番最適だろうと思われた。

「未確認の船の船に告ぐ。こちらは銀河共和国、アナキン・スカイウォーカー将軍だ。」と彼が伝える。Meese Caulfの言語を口から出すのに必死だ。彼は文法上の構成が正しいことを願う。「あなたは共和国の所有物を侵し、ミッションに干渉している。後方に下がり、そちらの素性を名乗ることを命令する。」

「ご挨拶申し上げます。」同じ言語で落ち着いた声が返ってきた。「あなたの名はスカイウォーカー将軍といいましたかね?」

「そうだ。」アナキンは眉をひそめ、そう言った。「なぜだ?俺が言ったことは聞こえたはずだ。」

「いえ、特にたいしたことなど。」その声の主が言う。「私は単に驚いていただけなのです。ご安心を、そちらに危害を加える意図はございません。単に私はこの興味深い装置を近くで見ようとしただけなのです。」

「そう言ってくれて嬉しいよ。」とアナキンが言う。「もう十分見ただろ。命令通り、後ろに下がれ。」

少し間があった。その後、船はゆっくりとした速度でリングから離れていった。「宇宙のこんな場所まで共和国の使者が訪れるとは。その理由をお聞きしてもよろしいですか?」侵入者がそう尋ねる。

「それがそちらにいったい何の関係があるのか、お聞きしてもよろしいですか?」とアナキンは応酬する。礼儀正しいものとはいえなかったが、彼はそんなことを気にしている状況にはなかった。今この詮索屋に時間を取られている間にも、パドメを探す時間が刻一刻と過ぎてしまっているのだ。「そちらの行き先に戻ってくれて結構だ。」

「私の行き先?」

「君の旅を続けてくれ。」アナキンが言う。「このハイパードライブ・リングに引き留められる前に、君が行こうとしていた所に行ってくれ。」

ここでもまた沈黙があった。アナキンにとって苛立たしいことに、この見知らぬ船は旋回を停止し、ハイパードライブ・リングから数百メートルの位置で漂っている。まだ安心はできない距離だ。「たしかに。私はこのまま行くことができる。」侵入者が続ける。「しかし、あなたの旅をここで手助けすることは、私にとっても役に立つかもしれない。」

R2-D2が困惑気味にやかましく騒ぎ出す。「私は共和国のミッションにあると、すでにそちらに伝えたはずだ。」とアナキン。「これは旅ではない。」

「いかにも。あなたの言葉は私もよく覚えている。」侵入者は彼にそのことを伝える。「だが、ミッションのために戦闘機に乗った男ひとりだけを送るとは。戦争の最中にある共和国には考えづらいのです。私にはあなたが私的な旅をしているように思えて仕方がない。」

「これはミッションだ。」アナキンは一歩も引かない。これはいよいよ厄介になってきた。「パルパティーン最高議長からの直接の命令だ。」もちろん、アナキンがここにいることをパルパティーンは知るはずもない。ましてや、作戦を認可するなどありえない。だが、もしこの流れ者がクローン戦争のことを知っているのであれば、パルパティーンのこともきっと聞いたことがあるに違いない。議長の名前を口にすることで、自分の話を強調しようとした。「私にはこんなことをしている時間などない。」

「全くだ。おそらくここで一番良いのは、あなたの探している船の居場所を端的に教えてやることだろう。」

アナキンの手に力が入る。「説明しろ。」と彼が静かに言う。

「私はヌビアンの船がどこに着陸したかを知っている。」侵入者が続ける。「パイロットが行方不明なのも知っている。」

アナキンは歯をかみしめる。「じゃあ、お前は私的な交信を傍受したのか?」

「私には独自の情報源があるのです。」侵入者の声は依然として物静かだ。「あなた同様、私も情報を探している。別の目的でね。そして、私がひとりだというのもあなたと同じだ。お互い捜査を成功させるだけの十分な備えがないという状況にある。もし共和国の将軍と手を組むことができれば、我々が探している答えも見つかるのでは。」

「面白い申し出だな。」アナキンがそう言う。ようやく、彼はもうそこまでという所に来ていた。息を大きく吸い込み、そして吐き出す。フォースに意識を向ける。

侵入者は人間ではなかった。しかし、これはアナキンもすでに予想していたことだ。また、共和国のその他大勢の種族と同様、彼も人間に近かった。

だが、その者のマインドの質感は、アナキンがこれまで触れてきたいずれのものとも違っていた。整然とし、秩序だっていて、滑らかで正確に流れる思考のパターンは科学者や数学者のものによく似ている。しかし、その流れの中身、さらにそれに付随する音のない感情は、完全に不透明だ。それはまさに馴染みのない数字が、整然かつ正確に列をなしているかのようだった。

「それでお前は何を探しているんだ?」

「あなたも巻き込まれているこの紛争を、私はもっと理解したいのだ。」侵入者は話す。「正しさと誤り、秩序と混沌、強さと弱さ。その答えを求めている。」そこで少し間があった。そしてまた声が帰って来たとき、そこには新たな堅苦しさが加わっていた。「あなたは私が誰かお尋ねになった。それでは教えて差し上げましょう。私はミスローニュルオド(Mitth’raw’nuruodo)司令官。探索防衛艦の士官で、チス・アセンダンシーに仕える者。危機が私たちの世界に及ぶ前にこの戦争を正しく知るため、我々の人々を代表して、あなたに助けをお願いしたい。」

「いいだろう。」アナキンは答える。「今すぐにでも行こうじゃないか。」

「それではただちに準備にかかります。」ミスローニュルオドが言う。「ひとつだけご忠告を。チスの名前は難しいため、多くの種族が正しく発音できない。私のコアな名前、スローン(Thrawn)と呼んでいただいて結構だ。」

「大丈夫だ、Mitth’raw’nuruodo。」アナキンがそう言う。この者は俺のことをバカにしているのか?いよいよ厄介になってきたぞ。「多分俺には問題ないと思う。」

「Mitth’raw’nuruodo。」このエイリアンがまた口を開く。

「俺もそう言ったじゃないか。」とアナキン。「Mitth’raw’nuruodo。」

「発音はMitth’raw’nuruodoと。」

「ああ、分かったよ。Mitth’raw’nuruodo。」

「Mitth’raw’nuruodo。」

アナキンは歯がゆい思いをしていた。このエイリアンの発音と自分のものには小さな違いが感じ取れたのだが、いったいどうすれば正しくなるのか見当もつかない。「いいだろう。」彼がうなり声を上げる。「スローン。」

「どうもありがとう。」 ミスローニュルオド、スローンがそう言う。「これで事が運ぶのが容易になった。私のシャトルは準備ができている。それでは出発を。」

©Lucasfilm

Source: starwars


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