『ハン・ソロ』がついに公開!見た直後の感想・レビュー


『ハン・ソロ / スター・ウォーズ・ストーリー』が本日ついに公開日を迎えました。海外での公開から1ヶ月以上遅れたものの、日本でもようやく映画館で見ることができます。

私としてはかなり満足していて、オリジナル三部作並みのお気に入りの映画となりました。ローグ・ワンやEP7、EP8の雰囲気は暗さが目立った一方、今作はキャラクターの基本的なトーンは明るく、スター・ウォーズっぽい王道の作品だったのではないでしょうか。

また音楽がとても素晴らしく、冒頭のオープニングシーンで流れた「Meet Han」、ファルコン船内でハンとキーラがキスするシーンの「Lando’s Closet」、エンフィスのテーマ曲、そして個人的に特に印象に残った曲でもあるキーラの場面で流れる「The Good Guy」と「Testing Allegiance」(特にモールにコンタクトを取るシーンで流れるメロディが好き)など、今作のサントラは名曲が多かったなーという感想です。

一応、映画の感想を簡単にまとめると、

良かった点

  • 惑星コレリアの最下層の雰囲気が良かった。スター・ウォーズのアンダーワールドが垣間見れて、世界観が広がった。
  • 冒頭のシーン、ハンの悲壮感が伝わってきた。「Meet Han」のテーマが完璧にマッチ。
  • キーラの魅力が凄い。完全にレイアの領域に侵入していた。
  • エンフィス・ネストの圧倒的な存在感。その後の行方が気になって仕方がない。コミック、小説でのスピンオフに期待。
  • 音楽が素晴らしい!逆にジョン・ウィリアムズ御大が作曲したとされる「The Adventures of Han」は平凡な出来。
  • ラストのモール登場のおかげで、アンダーワールドの底なし沼のような恐ろしさ、世界観が上手く表現された。キーラがコンタクトを取る瞬間に流れるテーマもそれを上手く盛り上げる。

残念な点

  • ドライデン・ヴォスとの戦闘に至るまでの一連のシーンが陳腐。燃料が空と判明しうろたえるヴォス、平凡な音楽が流れ始める、キーラたちが微笑む…このシーンにつまらなさを感じた。ただし、エンフィス・ネストの急襲はかっこよかった。
  • サバック勝負、ケッセルランなど、おそらくファンサービスのために作られたであろうシーンが退屈に感じられた。(公開前に該当シーンがすでに披露されていたせいかもしれない)
  • L3-37の魅力が薄い。ドロイドの権利向上や平等意識が強すぎて、逆に製作者側からの皮肉にも感じた。

正直言って、残念な点で指摘した箇所もそれほど大きなマイナスポイントではないです。言い換えると、ストーリー全体を通して楽しい場面がずっと続くという素晴らしい出来で、ぜひ続編が期待されます。

キーラ

ハンがキーラを想う描写は映画全体を通して登場し、彼女に対する気持ちが痛いほど伝わってきました。

キーラはどちらかというとお姉さんタイプで、ケンカが絶えなかったレイアとは対照的に、ハンの扱いは手慣れたものです。一方、ハンはキーラにぞっこん状態で、エミリア・クラークの魅力もあってか、違和感なく感情移入することができます。

©Lucasfilm

オリジナル三部作にはキーラの姿がないため、映画公開前はキーラは今作で犠牲になるとみられていたのですが、その予想とは裏腹に、キーラは生存ルートをたどりました。お気に入りのキャラクターなだけに、今後の行方が気になります。

以下、キーラに対する感想と思ったことを色々書いていきます。

故郷コレリア

映画冒頭のシーンでは、故郷コレリアの最下層で生きるハンの悲壮さ、しかしそれでも這い上がろうとする不屈の精神が伝わってきます。

いつかキーラを連れて、宇宙を自由に旅したい…。それがハンの生きる希望であり、夢です。

©Lucasfilm

キーラはというと、最下層で生きる人間らしく、機転が利き、生存能力が強い女性で、ハンがハイパー燃料を盗んだことを告白し、一緒に逃げようと誘い出したときも、キーラは危険をかえりみず迷うことなくその誘いに応じます。

ふたりの間には深い絆と信頼があって、単なる恋人同士というより、もっとそれを超えた普遍的な愛、兄弟姉妹に近いような強いつながりが感じられます。それだけに、帝国軍のハンガーでキーラと離れ離れになるシーンは、見ていて胸がつらい思いがします。

三年後

三年の時間が経過し、いまだにハンは自由を得るために戦っている最中にあります。船を手に入れて、故郷コレリアに戻り、キーラを救い出そうと懸命です。

幸いにも、ドライデン・ヴォスの船でふたりは再会することになるのですが、ハンにどうやって逃げ出したのかと聞かれたキーラは、「私は逃げ出してなんかいない」と返答し、不敵な笑みを浮かべます。

©Lucasfilm

この三年間でキーラは様々なことを経験し、さらにタフな女性に成長しています。ハンとキーラはもはや全てを共有している仲ではなく、ベケットの「お前はあの女のことをなにも知らない。誰も信用するんじゃない。」という言葉はキーラの闇の部分をほのめかします。

惑星サバリーンに到着した後、ハンはこれでようやく自由になれると考え、キーラと一緒になることを口にするものの、彼女の頭の中にはもっと別のものが支配していて、楽観的なハンとは対照的に、キーラはもはや自分が自由になれる日は来ないと考えています。

「私は彼に助けられた借りがある。みんな誰かに仕えてるの。ドライデン・ヴォスでさえそうなのよ。」

©Lucasfilm

ハンは”アウトロー”を自称するものの、キーラほどアンダーワールドの世界に精通しているわけではなく、ふたりの間に経験値の差があることは歴然です。これはラストのサプライズ、モールの登場にも繋がります。

もしクリムゾン・ドーンを敵に回せば、モールのような恐ろしい相手も敵になることを意味し、この先、アンダーワールドの世界で生きていくことは不可能となります。しかし、ハンとキーラは犯罪の世界以外の生き方を知らないため、そこから抜け出すという選択肢はないことが分かります。

ラストシーンのキーラの言葉からは、ハンに対する深い愛情が感じ取れます。

「笑って。私もすぐに後を追うから。」

しかし、キーラはすでに心を決めています。ハンには一切告げずに、自分が全ての後始末を付ける覚悟です。

©Lucasfilm

ハンを見送った後、キーラが悲壮な表情を浮かべモールに連絡を取るシーンは、まさに今作のクライマックスのように感じました。

エンフィス・ネスト

エンフィス・ネストは私の中では完全にブレイクしました。仮面をまとっているときは強靭なイメージがある一方、ひとたび素顔をさらせば、少女のあどけなさも垣間見ることができる、そんな不思議な二面性をもったキャラクターです。

©Lucasfilm

エンフィス・ネストとキーラは育った境遇を考えると、それぞれ対になる存在かもしれません。

キーラはアンダーワールドで生き残る覚悟を決め、ダーティーな行為もいとわず、そうやってステップアップしてきた過去があります。そして、腕にしるされたクリムゾン・ドーンのマークは、彼女がそこからもう抜け出せないことを示唆します。

一方、エンフィス・ネストは悪の組織にひるむことなど決してなく、幼いながらも人々を率い、自由を勝ち取るために戦い続けています。エンフィス・ネストの演説からは、その強い精神力と高潔さをうかがい知ることができます。

©Lucasfilm

いやー、それにしてもエンフィス・ネストの魅力が半端ないですね。すっかり心が奪われました。気になって仕方がないです。

ベケットのブラスターの初弾をかわし、ガントレットの刃を起動、そのまま一気に距離を詰め、足払い、そしてエレクトロニック・スタッフで襲い掛かる…。この一連の流れるような動きと躍動感。

©Lucasfilm

しかも、マスクの下の素顔はチャーミングな女の子というおまけ付きです。今作だけに留めておくには惜しい逸材ですね。

『ハン・ソロ』の時系列は『EP4 新たなる希望』の13~10年前という時期に位置し、エンフィス・ネストのクラウドライダーズは反乱同盟軍の流れに繋がる初期の一派であることが予想されます。

また、クラウドライダーズのメンバーのひとりには、ソウ・ゲレラの右腕、トゥー・チューブスらしき人物も在籍しているため(オフィシャルガイドには”チューブス”と記載。同一人物かは不明)、ソウの過激派組織”パルチザン”との関連も気になります。

©Lucasfilm

ちなみにルーカスフィルムのストーリー・グループによると、『ローグ・ワン』のプロローグと『ハン・ソロ』の冒頭は同じ年の出来事とのことです。


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