ルーカスはなぜ会社を去ったのか、三年前にキャスリーン・ケネディ社長が語った言葉


先日、ジョージ・ルーカスが対談の中で、「自分が続三部作をつくっていたら」という話を明かしていたのですが、それを聞いた私の率直な感想は「もしかしてルーカスはまだ未練があるのでは」というものでした。

トリロジー、スピンオフ映画、実写テレビシリーズ、アニメシリーズetc…と、計画されているスター・ウォーズの作品は豊富にあるわけですが、やはりどうしてもジョージ・ルーカスの作品も見てみたいという思いがファンにはあるかもしれません。

2015年11月、『フォースの覚醒』公開前にジョージ・ルーカスはインタビューに答え、そのとき語られた内容が、

「(スター・ウォーズを作るのが)以前ほど楽しくなくなった」
「映画を撮っても、受けるのは批判ばかり」
「自分が判断する前に周りの人間が決めようとする」
「実験も何もできないし、それではつまらない」

…と、ディズニーに売却する気になった理由が明かされています。

キャスリーン・ケネディの見解

ちなみに2015年12月、キャスリーン・ケネディ社長はHollywood Reporterとのインタビューの中で、ジョージ・ルーカスが会社を去った理由についても語っています。かなり興味深い内容で、上記のルーカス本人の説明と合わせると、会社売却時のルーカスの心境をうかがい知ることができます。

(ジョージ・ルーカスは自分の作品の扱われ方に懐疑的で、それを公にしている。彼とはどれくらいの頻度で話をしている?)

ジョージとはいつも話をしている。彼は自分の生涯を捧げてきたものを手放そうと決め、そのために彼なりのプロセスを経ている。あの人にはちょっと関わるだけというのは無理なの。彼の考え方というのは、自分が100%関わり全てを仕切るか、さもなくば一切何もしない、というものだった。彼は自分自身のためにもあの決断をしなければならず、そして去っていった。私がこの会社にやって来たとき、最初の5カ月くらいは、彼の頭の中で売却しようかどうか行ったり来たりしているという状況にあった。

一方、それと同時に、私たちは新しい映画をつくるための話もしていた。最初にハリソンとマークとキャリーにアプローチしたのは彼だった。そういった彼が始めた多くのものがある。私が思うに、彼はもし自分がそのまま残って、撮影に関わり続けていればどうなるかということを考え、その結果、それを受け入れなければならなかったのだと思う。

彼の采配なしに進んでいくのを見るのはとてもつらかった。だが同時に、安心できる人たちの手に渡ったことを知り、もう去りたいと考えたことも本心だろうと思う。だからこそ、彼はずっとディズニーに売りたいと思っていた。そのことについては論争はなかった。

(彼には新しい映画のことを話してほしくないと思う?)

ジョージが何を考えているかについて、とやかく言うつもりはない。それは彼が決めることなの。私がジョージについてよく分かっていることが一つあるとすれば、それは、あの人には自分の意見を言わずに黙っているなんて決して無理だということ。もちろん、私たちが今していることに彼も喜んでもらえれば嬉しい。だけど、彼をまた100%撮影側に入れるかどうかは本人次第。彼は自分の言葉でたしかにそう言ったの。自分が全てを仕切るのでなければ、やれないとね。だけど、彼も映画(EP7)を見て、本当に気に入ってくれた。

©Lucasfilm

ジョージ・ルーカスの価値観はAll or Nothing、100か0かの考え方で、自分が全てを決定できないのであれば、むしろ去ることを選ぶ…というものだったようです。

もちろん、ルーカスはスター・ウォーズの生みの親であるため当然といえば当然なのですが、その一方、フランチャイズの将来を考えると自分の手を離れたほうがいいと、本人が決断したこともうかがい知れます。

これは2012年に会社がディズニーに売却されたとき、ジョージ・ルーカスが語った言葉、「ルーカスフィルムを守るため」とも合致します。

続三部作のプラン

キャスリーン・ケネディ社長は同じインタビューの中で、エピソード8(最後のジェダイ)についても簡単に語っています。

(ライアン・ジョンソンのエピソード8はどこまで進んでいる?)

私たちはこのことをずっと考えてきた。ストーリーがどのようなもので、それがどうやって展開していくのか。そういったこれまで考え抜かれた戦略プランがあり、ストーリーグループがそれを注意深くまとめ、そして監督が選ばれている。私たちはずっと先の2019年のエピソード9まで見据えている。

今回のトリロジー(EP7 – 9)に関して、全体的なストーリーは存在せず、各監督がバラバラに脚本を書いているのではと感じた人もいるかもしれませんが、やはり個人的には、ストーリーの全体像やコアな部分は事前に決められていたと予想します。

©Lucasfilm

ライアン・ジョンソン監督は「脚本に関して完全な自由を与えられた」と説明していたのですが、やはり予想としては、基本プロットと重要ポイントは事前に決定されていて、監督の脚本もその基本路線通りに進行していたものと考えられます。

ちなみに、続三部作の草案については、以前にストーリー・グループのパブロ・ヒダルゴが非常に興味深い話を披露しているので、そのことはまた別記事で取り上げようと思います。

Source: Hollywood Reporter


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