シスとジェダイ

デススターにて葬り去られたかにみえた、皇帝パルパティーン。その正体こそシスの暗黒卿ダース・シディアス。生き残った最後のシスだ。

闇の秘術を駆使してなんとか命をつなぐことは出来たが、今では腐る肉体に囚われの身となっていた。これでは牢屋に閉じ込められたも同然。再起を図るなど夢のまた夢。欲望にまみれた男の哀れな末路だ。そんなパルパティーンに出来ることといえば、少年ベン・ソロに遠くからささやきかけることくらいだった。

ルーク・スカイウォーカーの新生ジェダイ・オーダーがついに始動し、平和で穏やかな日々が続くかにみえた。しかし、あろうことか、その甥ベン・ソロは闇の帝王と知らず知らずのうちに通じていたのだ。この大胆さはさすがの策士パルパティーンとしか言いようがない。

30年もの間、闇に潜み、じっと機会をうかがっていたパルパティーンだが、天敵ルークが去り、ここでようやく名乗り出たのが実に面白い。いかに歴史に名を残したシスの暗黒卿といえども、ルーク・スカイウォーカーの存在を最後まで恐れていたのだろう。スノークという“影の支配者”を作るほどの念の入りようだった。

力を失った皇帝にとって一番避けたかったのは銀河の注目を集めることだ。これだけはなんとしても回避したい。暗闇で息を潜め、ただジッと耐え忍ぶシスの暗黒卿。まるで遠い昔に逆戻りしたかのようだ。

トリロジーを俯瞰してみれば、ふたりが対となる形で配置されているのがよく分かる。

歴史に埋もれたジェダイの始まりの地オクトー。そこに姿を消した最後のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー。銀河に隠されたシスの秘境エクセゴル。そこに潜む最後のシス、ダース・シディアス。

これはいわばスカイウォーカーとパルパティーンのラストバトルの構図だった。そして、新世代のヒーローたちはいずれもパルパティーンに人生を奪われた者たちだ。彼らの物語もまた皇帝に収束する。

ジェダイとシスの最後の戦いがついに幕を開けた。ここでシスの暗黒卿に挑んだのが、唯一のスカイウォーカーの子孫とパルパティーンの孫娘(一応)というのも実にユニークだ。

デススターにて家族愛の前に敗れ去った皇帝パルパティーン。ハンとレイアの息子ベン・ソロに狙いを絞ったのは、単なるフォースの力だけではない、復讐心もあったからだろう。そして、ダメ押しの保険なるのが孫娘レイだ。だが、他人を目的達成のための手段としか捉えていないパルパティーンにとって、レイの気持ちを理解するなど到底無理だった。またしても傲慢さが裏目に出たのだ。

前作にてカイロ・レンの心を読み誤り、命を落としたスノーク。最終作では、レイの精神を理解できず、それが命取りとなったパルパティーン。これも見方を変えれば、ダイアドのふたりが乗り越えた試練とみることが出来る。

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