ジョージ・ルーカスとジェームズ・キャメロンが語る「SFと強い女性」

3月8日は「国際女性デー」ということで、ルーカスフィルムの公式インスタアカウントも今月は女性社員をピックアップする取り組みを続けています。

以前、ジョージ・ルーカスとジェームズ・キャメロン監督の対談(『Story of Science Fiction』)を紹介したのですが、実はこの場ではスター・ウォーズのテーマである戦争や政治、男性特権と女性についても語られていました。

特に女性の話は面白い内容でいつか取り上げたいなーと思っていたものの、なかなかいい機会がなくて今日まで至る…という感じでした。ただ、ちょうど映画の公開も終わりひと段落した頃だし、国際女性デーに合わせてこの記事で紹介することにします。

サイエンス・フィクション

ルーカスはマイクロバイオティックの話をきっかけに、自身の続三部作ではフォースの背後にある「ウィルズとミディ=クロリアン」を掘り下げるつもりだったと明かしていたのはすでに知られているところです。

ジョージ・ルーカス「もし私が続三部作をつくっていたら」 – 宇宙を支配するウィルズ

さらに同対談では、生物のトピックから男性特権と女性というテーマにまで話題が及びます。

以下、ジェームズ・キャメロンの対談集『Story of Science Fiction』からの抜粋。

※GL(ジョージ・ルーカス)、JC(ジェームズ・キャメロン)

GL:動物や生物とは友人になれる。とても役立つ存在になってくれるんだよ。自分とは見た目が違うからといって無視すべきではない。これはスター・ウォーズ全体を通して流れていたテーマでもある。ただ単に見た目が違うだけで、彼らが無価値ということにはならない。それが映画におけるひとつの大きな課題だった。

JC:私は、サイエンス・フィクションはこういった社会的なテーマが得意だと思っている。女性のエンパワーメントを見てほしい。ハリウッドではあまり上手くいってないね。歴史的にとりわけ西洋のジャンルではそうだ。

そこに君がスター・ウォーズと一緒にやって来た。君はプリンセス・レイアを出したんだ。他の男ふたりは彼女を救おうとてんやわんやなのだが、当の本人は悪い奴らをバンバン撃って、デス・スターから脱出する道を見つけようとする。これはまさしく前代未聞のことだった。

GL:彼女は議員だ。大学を卒業している。とても賢くて、主導権を握るのがとても上手い。それでいて撃つのも得意だ。だけど男ふたりはというと…ひとりは繊細で、なにも物事を分かっちゃいないし、全く知識がない。もうひとりは自分はなんでも知ってると思っているが、本当はなにも分かっていない。

全て分かっているのは彼女のほうなんだよ。彼女こそが全てのストーリーを動かしている張本人だ。これはクイーン・アミダラも同じだった。彼女にもベン・ケノービの役割を担うクワイ=ガンがいたが、グループで一番賢いのは彼女だ。彼女が真のヒロインだ。

JC:なぜリプリー(『エイリアン』)が女性のキャラクターでなければならなかったのか、それをリドリー・スコットと話をしていたんだ。彼はアラン・ラッドJr(後に20世紀フォックスの社長)の貢献だと言っていたが、私は、スター・ウォーズの2年後にこれが出てきたことは偶然だとは思わない。強くて賢くて、歯に衣着せぬ物言いで決して男には屈せず、彼らに救ってもらう必要もない女性だ。彼女はその計画を隠すことで、デス・スター破壊の立役者となった。そんな映画が一作だけだったら、フォックスもあれだけたくさんは儲けられなかっただろう。

GL:フォックスでスピーチしたときのことは今でも覚えているよ。特におもちゃの話の箇所はね。私は、ぜひプリンセス・レイアのアクションフィギュアを作るべきだと主張したんだ。それが棚に並ぶときは彼女がメインのキャラクターでなければいけない。

これは他人を説得するということだ。君は白人特権の話をしたけど、そこには本当は男の特権が存在するんだよ。男の特権はさらにたちが悪い。性的欲望や自尊心、そういった色々なものと絡み合っているからね。これはあらゆる人種を貫いている。なぜだろう、とりわけアメリカでは男らしさは大きな問題だ。

JC:だけど、これこそまさにサイエンス・フィクションが力を発揮する場面のひとつだと思わないかい?別の場所、別の時間、別の世界に行くことを可能とし、そこでは自分が育った見方や文化的背景とは少し違った方法で物事を見ることができるんだ。

もしかすると女性はもっと力が強いかもしれないし、そこではさらに権利が与えられているかもしれない。もしかするとゲイの人たちはもっと力があるかもしれない。肌の色が異なる人たちにもっと力があるかもしれないし、異なる社会的ステータスをもつ人もそうだ。

ある日突然、人々を独善的な箱から追い出すことにつながるんだ。

GL:スター・ウォーズは40年前だった。だけど一番偉いのはレイアだ。そして男ふたりがそれに続く。

JC:あのような強い女性のモデルとなったのは誰なんだろう?あの映画を作る前、書く前に、君の家族の中にいたのだろうか?祖母かな?

GL:姉妹だろうね。特に3歳下の妹がそうだ。彼女はタフだった。昔はよくケンカしたもんだよ。生涯を通じて一緒に過ごしてきた。あのキャラクターの男勝りなところはまさに彼女から来ている。

JC:私はね、宇宙は我々が望む姿にできるのだと、ずっとそんなふうに考えているんだ。私たちのファンタジーやアイデア、社会学を投影することができる偉大なる未知の世界だ。それを口実に全く異なる文化にすることができるし、あるいは解決すべき問題としてそれをありのままに描くこともできる。

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