ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長がローリングストーン誌のインタビューの中で様々なことを語っています。
新作映画となる『スカイウォーカーの夜明け』に始まり、議論を呼んだ前作『最後のジェダイ』、マーベルスタジオのケヴィン・ファイギなど、インタビューでのトピックは多岐にわたります。
色々面白い話が飛び出しているのですが、ここではジョージ・ルーカスに関する話だけをピックアップして、その他の部分は別の記事で取り上げることにします。
フォースの覚醒について
まず最初は『フォースの覚醒』のときにルーカスが不服だったというエピソードに関して。これについては先日出版されたボブ・アイガー会長の本の中でも詳細が語られていました。
KK社長はこれに対する気持ちを聞かれ、次のように話します。
(ボブ・アイガーの新しい本のおかげで、ジョージ・ルーカスがフォースの覚醒に不服だったときの詳細を知ることができた。それについてあなたの気持ちは?)
彼との個人的な付き合いは『レイダース/失われたアーク』を作る前に会ったときまでさかのぼるから、もうとても長いね。35年以上もジョージを知っているし、彼とは本当にとても仲の良い友達になれた。
これはすでにたくさんの例があると思うのだけど、誰かが自分にとって重要なもの作ると、やがてそれを手放すのが難しかったり、なにか違うものに変わってしまうのを見るのが辛かったりする。だから最初はジョージにとっても難しかったはず。これがどれだけ辛いことになるのか、彼には想像出来てなかったと思うの。
その後、J.J.が熱意満々でやって来た。スター・ウォーズとジョージへの敬意もあった。だけど同時に、彼は何が自分らしいものなのか、それを見つける必要もあった。自分のものを作らなきゃダメなの。映画に参加する全ての監督は必ず自分のものを作る必要がある。ストーリーテリングの中で彼ら自身がそれを見つけなければならない。
だからこそ、そこに視点の違いが生まれることになる。ジョージが反応するのはそれに関してだけだと思う。
彼はJ.J.がした選択の全てに賛成するわけではないだろうし、それはライアンについてもそう。だけど映画製作に感謝しているのは確か。あと具体的に言うとね、ILMの成果にも彼はとても満足している。だってあれは彼が作った会社だからね。
物事がどれだけ進んだのかそれに驚いていると、私によく話してくれる。今では頭に浮かんだものはなんだって実現できる時代になった。
ザ・マンダロリアンのときもやって来て、私たちがしていることを見ていったの。デイブ・フィローニとは長い間仕事をしていたし、ジョン(ファヴロー)とも面識がある。あのときの彼といったらね、まるでセットに連れてこられた子供みたいだった。夢中になっている彼を見て、少し後悔の気持ちもあった。どうして彼があのステージにいなくて、映画を作ってないんだろうってね。
もちろんジョージが何を感じているのか、私がいつも代弁できるわけではない。だけど、彼が自分の作り上げたものにとても誇りを持っているのは知っている。みんなが楽しみ、それがずっと続いていて、もうすぐ2020年になろうとしている。これは本当に凄いことなの。
たしかに『ザ・マンダロリアン』のセットでのルーカスは楽しんでいる様子だった。

ボブ・アイガー会長の本もそうだけど、あのときのルーカスの言葉はあくまで2015年の『フォースの覚醒』頃のエピソードなんだよね。
他の作品でも毎回撮影現場を訪れているし、今ではだいぶ心境も変わってきているのかもしれない。
ルーカス復帰の可能性
ルーカスがなにか一作だけを作る、あるいは特別なプロジェクトがあってそれだけを担当する、といった道は残されているのか。
その可能性についてもKK社長は答えています。
(ジョージが一度限りで戻ってくるとか、なにかするというのは可能?)
多分ないと思う。でも聞いてほしい。もし彼の興味がまた戻れば、それはとても素晴らしいに違いない。だけど私はないと思う。
今彼はね、自分の博物館(LAのLucas Museum of Narrative Art)を作るのにとても夢中なの。とてつもなく大きなプロジェクトだし、きっと凄いものになる。これはナラティブ・ミュージアムだから、彼はまたストーリーテリングの世界に戻って忙しくしてる。それを楽しんでいる最中だし、小さい娘(6歳のエベレスト)のことも愛している。だから彼はとても満たされているの。
というわけで、KK社長の見立てではルーカス復帰の可能性は「望み薄」といった感じのよう。まあ、ルーカスもすでに75歳だしね。映画作りに関わるのはなかなか難しいのかもしれない。
それでもドラマシリーズで一話だけ担当するとか、そういった方法ならアリなのでは?なんて想像してるのだけど、それでも無理なのだろうか。

Source: RollingStone
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