「レイの両親」はEP7から同じ、EP8で変更されたわけではないって話

去年の9月のことなのですが、監督の過去の発言を振り返り、スター・ウォーズ続三部作(EP7~EP9)のプランが事前にどれだけあったのかを考える、という記事を書きました。

スター・ウォーズ続三部作の構想 – 監督の過去の発言から考える

そのときに、レイの両親については別記事で扱うと言って以来、そのまま半年以上も過ぎてしまった次第です…。来週にはSWセレブレーションも開催ということで、それまでに未消化記事をさっさと書いて終わらせていこうと思います。

まあ、あまり難しく考えてもあれなんでね。レイの設定について経緯を確認するという意義もあるし、言いたいことをサクッとまとめて終わりにすることにします。

デイジー・リドリー

まず、レイ役のデイジー・リドリー本人の過去の発言ですが、それを聞く限り、両親の設定は当初から一貫して同じで、EP7からEP8を経ても変更はなかったようです。

レイの過去はずっと同じだ。私は過去が何なのか知っているし、それはこれまで変わっていない。常に同じものだった。

だけど未来は?今私がしているのは8なのだけど、9のことも考えている。それでライアンが何か知っているかもしれないと思って、彼に聞いているんだけど、私には答えてくれなかった。だから今はひとつのことだけに集中したほうがいいと考えるようにした。

デイジー・リドリー、2016年7月、Total Film Magazineより

上記はEP8を撮影している最中の発言ですが、それによるとレイの過去はずっと同じ設定であったことが分かります。

また、最後のジェダイのプロモーションの頃の発言をみても、デイジー・リドリーは「両親の設定については2年前から知っていた」と繰り返し説明しており、言い換えると、EP8で披露された設定はEP7からの既定路線であったことが分かります。

ちなみに、以下はローリングストーン誌から引用です。

世界中の人たちの中で唯一、リドリーはレイの両親が誰なのかをもう何年も前から知っている。フォースの覚醒の撮影セットで、エイブラムスが彼女にそれを教えていたからだ。リドリーによると、なにも変更はなかったようだ。「一番最初のときだと思うのだけど、私はそれが何なのかを教えてもらった。」

これは少し奇妙な話だ。なぜなら、ジョンソンはこの答えについては一切の自由が与えられたと主張しているからだ。「それがどうなるべきか、私は一切の指示を受けていない。彼女はこれだとか、あれだとか、そういった情報が与えられたことはない」と彼は話す。

2017年11月29日、ローリングストーン誌より

このようにデイジー本人は一貫して「両親のことはずっと知っていた」と話しています。

ただ、一方のライアン・ジョンソン監督が「脚本を書くにあたって、完全な自由を与えられた」「指示は受けていない」と発言していることから、どうしてもそこから憶測が一人歩きし、EP7の設定が破棄され現在のEP8のものとなったと噂されているようです。

©Lucasfilm

この辺の矛盾についてはCOLLIDERでも分析されており、自分としても同意見なのですが、

  • JJの過去の発言から、両監督が話し合っていたことは明らか。
  • 道筋については、ライアン・ジョンソンが思う以上にJJの影響があったはず。
  • レイの両親に関して、JJのアイデアを強制したことはないが、ふたりがある時点でそのことを話し合っていたのは容易に想像がつく。

…とまあ、こんな感じではないでしょうかね。

いずれにせよ、デイジー本人は両親の設定に変更はなかったと話しているため、この点については疑う余地はないと思われます。

デイジー・リドリーの昔の発言を思い返すと、「なぜこれが話題になるのか理解できない」「フォースの覚醒を見る限り、それは明らかだ」と色々話していたわけですが、今こうしてEP8の内容をふまえてみると、それらの発言もなんら不思議ではない、腑に落ちる感じがします。

親不在の環境

最後にもうひとつだけ追加で。

EP7の編集を担当したメリアン・ブランドンもレイの両親について話していたことがあり、個人的にはこの話もなかなか面白いと思った次第です。

えっとね、みんなには正直に話すけど、私は本当にレイの両親が誰なのか知らないの。彼らがそれを知っているのかすら定かではない。J.Jは全く話さないから、彼がそれを知っているのかどうかも私には分からない。ラリー・カスダンも話すことはない。この話題は行ったり来たりしてるみたいだけど、私たちはそれについて話すことは本当に全くなかった。

そういえば、あるとき友達のひとりが「これは絶対ルークに違いない」と言ったことがあった。マズが城の中で、このライトセーバーはルークのもので、その前は彼の父親のものだと言ったでしょ。つまりその次は彼女だというわけ。それを聞いて私は「なるほど、それは考え付かなかったな…」となった。つまりね、あなた同様に私も分からないの。

メリアン・ブランドン(共同編集者)、2016年5月

結局、編集担当者ですらもレイの出自について明かされておらず、知っていたのはJJやカスダンなど、ごく限られたメンバーだけが把握していた模様です。

ただこの点についても、当時であれば「それほど重要なのか…」となりそうですが、今にして思うとさほど重大事ではなく、制作内部のコアのメンバー内でも特に話題にならなかったテーマなのでは?と少しうがった見方もできます。

ここから先は自分の勝手な推測ですが、元々、レイの出自については大きなプロット要素はなく、それほどストーリー展開に大きく関わってくるものではなかったような気がします。

ハン・ソロと同様に、レイも親が不在の環境で育ち、やがて自由を求めて故郷を旅立つ。少なくともEP7の製作段階では、こういったシンプルな流れを想定していたのではないでしょうか。『フォースの覚醒』と『ハン・ソロ』はカスダン脚本ということもあり、ふたりの背景がパラレルになっているように思えて仕方がないです。

©Lucasfilm

「こんなに緑が広がる世界があるなんて知らなかった」

目を輝かせるレイの中に、ハンは自分の若い頃の姿を重ねた。レイがこれから経験するであろう冒険や挫折。そういったものがハンの頭をよぎり、レイに少し肩入れしたくなったのでは?…と、『ハン・ソロ』公開後、EP7のあの場面をそのような目線で見てしまった次第です。

Source: swinfoground

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2 thoughts to “「レイの両親」はEP7から同じ、EP8で変更されたわけではないって話”

  1. レイの両親が誰かはどうでもいいよね派です。ある意味呪われたスカイウォーカー家のサーガは一旦幕を下ろしてもいいでしょう。結局選ばれし血筋のものしか活躍できないのなら、世界が狭くなっちゃいますよね。今あえてノベライズのep1~3を読んでるんですが、映像で端折られた描写が補完されていて面白いですね。元々アナキン好きだったんですが、より好きになりました。

    1. デイブ・フィローニが「スモール・ギャラクシー・シンドローム」なる言葉を使って、皆がどこかで繋がっているというのはつまらなくなるだけだと言ってたけど。本当に同感で、そういうのって世界観が狭まるだけなんですよね。

      そういえばEP3のノベライズって凄く評判良いですね。自分はEP1の小説しか読んだことないけど、EP3も一度見てみようかな。

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